電界効果トランジスタはバイポーラトランジスタに比べて自己消費電力がすくなくそのうえ高速動作します。
そんな理由からパワー回路のスイッチング回路では盛んに使われています。
特にスイッチングレギュレータでは出力段はほとんどがMOSトランジスタです。このページでは電界効果トランジスタの概略について解説します。
電界効果トランジスタの種類

電界効果トランジスタJFET

電界効果トランジスタMOSFET
電界効果トランジスタはJFET(Junction Field Efect Toransistor)とMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Efect Toransistor)の2種類に分類されます。
この2種類は構造も特性も違います。共通しているところはどちらも半導体の電界効果というものを応用していることです。
最近では単純にFETと言うとJFETをいい、MOSというとMOSFETを示しているような感じです。
電界効果トランジスタの解説をしている雑誌やインターネットのサイトではJFETもMOSFETもおんなじようにして解説しているものも見受けられますが。構造も特性も違う素子をいっしょに論ずるのはムリがあるように思います。
このページでは電界効果トランジスタのどちらにも共通な特徴と基本的なことがらについて説明します。JFETについてはFETトランジスタのページで
MOSFETはMOSトランジスタのページで説明してますのでそちらも合わせてお読みください。
FETトランジスタはこちら--->JFETトランジスタ
MOSトランジスタはこちら--->MOSFETトランジスタ
このサイトではJFETを「FETトランジスタ」、MOSFETを「MOSトランジスタ」と言う呼び方で説明していきます。
電界効果トランジスタの概略

電界効果トランジスタJFETの記号

電界効果トランジスタMOSFETの記号
電界効果トランジスタは外観はバイポーラトランジスタとまったく同じですが端子の呼び方が違います。
バイポーラトランジスタのベースに相当する端子は電界効果トランジスタでは「ゲート」、エミッタに相当する端子を「ソース」、コレクタに相当する端子を「ドレイン」と呼びます。
バイポーラトランジスタではベースとエミッタ間に電流を流し、コレクタの電流を制御しますが電界効果トランジスタではゲートとソース間に電圧を印加し、電圧の大きさでドレインの電流を制御します。そしてゲートの入力抵抗は非常に高くほとんど電流は流れません。
電界効果トランジスタの「FETトランジスタ」も「MOSトランジスタ」もバイポーラトランジスタと同じようにそれぞれに極性が反対の2週類があります。MOSFETトランジスタではゲートとソース間に正極の電圧を印加して使うものを「Nチャンネルタイプ」、
反対に負極の電圧を印加して使うものを「Pチャンネルタイプ」と呼びます。
JFETトランジスタでは、MOSトランジスタとは反対にゲートソース間に負の電圧を印加して使うものをNチャンネルタイプ、正の電圧を印加して使うものをPチャンネルタイプと言います。